純文学初期傑作集/芥川賞 1958~1960 収録作品一覧

(小説)
パニック
巨人と玩具
裸の王様
二重壁
なまけもの
フンコロガシ
白日のもとに
日本三文オペラ
流亡記
屋根裏の独白
街と部屋で……

指のない男の話
睦雄の経験
無邪気

(エッセイ)
〔1958年〕
ポスターのことなど
危険な野立看板
賢明な様式化──映画『楢山節考』
きだ・みのる氏の文章生理学
広告学入門
ポスター画家礼讃
映画『静かなアメリカ人』
マスコミ雑感
悪態八百の詩人──"円熟"を考えない金子光晴老
"洞窟"にたたずむ人──アジア・アフリカから日本をふり返った堀田善衛氏
酒に想う
知らざるは幸いなるかな
眼を洗う海の風──鶏のモモ焼を推奨するきだ・みのる氏
「皮」
熱烈な外道美学──今や内に秘めて"大人"のカスミ棚引く江戸川乱歩氏
ミルクに化けた奨学金──あのころのこと
絶えず自己破壊を
雀退治異聞
美しい老年
影をひそめた楽天主義
笑うゴリラ
漫画について
文学者のもう一つの大業
伊藤整『氾濫』
ヒューマン・ドリンク
弁解にならぬ弁解
反政府陰謀検挙心得書
孤独をたたく
微笑する点
生きていないロルカの味
テレビCM休憩時間説
私の青春前期
都会の影
世代論について
酒と風と
愚問賢答

〔1959年〕
岸政府のけいれん
なにもわからぬ
スピード狂の正月
外に挑む
遠い予定法
男と女
「三文オペラ」と格闘
街のデザインの生態
渡辺一夫『自分の殻』
ドライ時代
『USカメラ年鑑・1959』
カクテル・ワゴン
新竹取物語──かぐや姫は宇宙人であったという話
全身いたる所が弱いのだが中でもこの三つには、どうしようもない
告白論者の戦法
ムードの画家──ベルナール・ビュッフェ素描・版画展
ちかごろの新聞広告
完全燃焼の文体──ヘイエルダールとキャパ随感
一九五九年 春
日本らく焼党誕生
歌を忘れた頃
アニメーション映画寸感
ちかごろのデザイン
病床雑感
作家の内と外──集団的自我について
大阪の"アパッチ族"
附記〈日本三文オペラ〉
重大な読みおとし──奥野健男氏への私見
「青春の文学」 関根  弘著
ダールなど
コマーシャル・フィルムの枠
『屋根裏の独白』後記
大江健三郎『われらの時代』
ぬけぬ貧乏性
若きヒトラーの夢想
曲球と直球その他
目が高すぎ、手が低すぎる
けちんぼ美学
二足わらじの弁
不毛な夏
小説家と貝
"ウロ"がくる
ムダな箱入本
潜在的ファシズム
メリメの魅力
台風について
私の始めて読んだ文学作品と影響を受けた作家
セキルコンピ
戦争映画の限界
J・オズボーン他著『若き世代の怒り』
"粗品"文学
ファッショごっこ
無意味な"踏絵"
金子光晴著『日本人について金子光晴評論集1』
顕微鏡的感情
毛利武士郎
すべて平凡、もっと主張を出せ
パイプ寸感
私と"サイカク"
加藤周一と堀田善衛の紀行文──肉体の欠如と肉体の氾濫
大学生の就職希望
一枚のレコード
底の音
トマトジュースかウィスキーか
小説の処方箋
試写室の独白──映画『渚にて』
誰のために鐘は…
寛容と機智の潤滑油で
「盗賊論」 神田圭介著

〔1960年〕
ネズミが赤い顔をした
戦争の片隅で
孤独の香炉
"敵"がないということ
あなたはスリから逃げられない
芸術家の肉体
同級生交歓〈熊谷達人〉
二つの戦争映画
大 阪
ピンからキリまで
夢のない女はやりきれない
記録映画『十三階段への道』
鴨の眼
女性の軽薄さは魅力ですが…
奈良原一高
早婚絶対幸福論
心はさびしき狩人
真実よりウソを
金子光晴評論集日本人について・日本の芸術について
悪霊の誕生
オレはカミナリだぞ
日本的風土への抵抗
チェコのカフカ
一九六〇年 春
大阪人のエスプリ
私たちの"幸福さ"
新中国の旅より
漫画家よ、笑わせてくれ
目を開き、耳を開く
お酒を呑みます
ゲルマニヤ
笑えないマンガをわらう
民主主義の怒り
"えらい奴ちゃ"
庶民の自衛手段
明けても暮れても政治闘争
新生国家の精力と魅力
鮮烈な三つの舞台
旅の終りに
訳語のない私小説
北京大学の印象
中国における文学
よい子の中国旅行
明日の推理小説
チェホフのこと
文学と政治の「敵」
ヒロシマを消すな
状況が人間を変える
多頭の蛇
ヨーバンファ!…
英雄豪傑たちとその文学
私の中国写真展
大学ブローカーに一言
『チャップリンの独裁者』
混沌の外で─中国の旅から─
陸と人と物
混沌の外で(二)─北京の旅から─
アウシュヴィッツから
混沌の外で(三)─北京の旅から─
癒えていない傷口
社会主義国のユーモア──東欧三国を歩いて
社会主義も多種多様
完璧な技巧家

(付録1)
パニック稀覯本
流亡記特装本
芥川賞授賞式当時の写真

(付録2)
文藝春秋掲載の開高インタビュー
自戒の弁──「芥川賞」をもらって
トレーニング時代
著者は語る
新文学の旗手たち