40代「エッセイ」大全 収録作品一覧

(エッセイ)
〔1971年 40歳〕
酒も飲めない時代
仏と魚と真珠――バンコック
ウラミ骨髄
作家と旅
閉低患 
笑えない時代――抱腹絶倒の傑作なし

〔1972年 41歳〕
ワイセツの終焉
飛びもどるブーメラン
新猫族――「ぺルパン」の誕生
島国と道路と戦争と
秋元啓一と飲む酒
著者のことば(『夏の闇』)
純文学として
いいサケ、大きな声
……それでもわからない
長すぎる助走
金蒔絵の大人の童話
眼をあけて見た悪夢
「ミュンヘン事件」がなにをプラスに転じるというのか
男・女・事前・事後
毒へびは急がない――『人間として』終刊

〔1973年 42歳〕
小説を書く病い
ミルクの皮から
言海に漂う
私の2月14日
帯結ベマス
びっしりは…イヤ
岩清水と、毒と、字
『掲示板』
煙と、言海と、こころ
近頃の日本のぶどう酒は……
猥褻を斬る――『四畳半襖の下張』裁判について
ヴェトナム知識人の幻滅
著者のことば
闇夜のナイフ
私の民話論

〔1974年 43歳〕
隠れたベストセラー
誰がために森はある?
この師この弟子
さまよう人びと
季節の上に死ぬな
煙る忍耐
毒蛇はいそがない
いい旅とはなんだろう
私にとってのユダヤ人問題
一億人の自殺者
逆立ちの純粋
ひとりごと
1930年代のリヴァイヴァル
讃!!天野哲夫著『女帝ジャクリーンの降臨』推薦文
『四畳半襖の下張』裁判 証人開高 健の証言―― 一九七四年四月十六日第七回公判七○七号法廷
孤徳の文学――古山高麗雄『プレオー8の夜明け』
私の青春前期
虚無からの声

〔1975年 44歳〕
サ・エ・ラ
一発の弾音
わが声、わが字
そこに百年の今日がある――「筑摩現代文学大系」推薦文
ファーブル『昆虫記』を思わせる冷徹な観察力と精緻な描写
銃声と回心
日記も書けない?
テレビを語る
悲鳴としてのユーモア――平野 謙
自然とそのメッキ
アラスカ点描
煙りのような
悲惨なときだった――あなた「リリー・マルレーン」の魅力知ってる?
アジア人の心について
匿名の自然
路上に赤裸の人生があった時代
右のポケットがからっぽになった――追悼・金子光晴
ペンと肝臓
《時代》と《人間》についての証言――「金子光晴全集」推薦文
わが家のペット列伝
"I"がすでにわからない
美に同居する献身と残忍
小人、玉を抱く
一難去って、また……
覚悟一つ
一点張り
本邦初訳が多く、新鮮なインキの匂いがたつ――「世界の文学」推薦文

〔1976年 45歳〕
書く場所、棲む場所
一路平安を
正月歓声と銃声の記憶――ヴェトナム、花と料理と戦争が同居していた
万事、水からだ
あまりにもそこにある――ディストピア文学管見
不自由を見つける
僚友 健在なり
姫鱒
笑いと狼疾
"見える"ということ――第42回文學界新人賞選評
扉のことば
幕裏にいて見守るだけ――娘
16番クラブ
毛沢東死去
二本の指
挑発と含羞――安岡章太郎
永遠なる逆立ち――「ゴーゴリ全集」推薦文
名言一つ
平談俗語の達人
輪廻は科学である
なんにも変ってへん――総選挙
"大いなる自然"の死――ジャン・ギャバン
復刻「釣の名著」監修のことば

〔1977年 46歳〕
知れば知れず知って知らせず知らせずして知らせる
二日のようだった二十年 
靴を投げて
ミミズのたわごとではない
永遠の布
著者から『河は眠らない』
ヒトラー総督ご退場を!
巨人たちの歓声や呻吟――「世界探検全集」推薦文
釣れるものは全部釣りあげたい
れくいえむ
影の部分で――下水道にみる人物博物誌
右手にガン、左手にタイプライター
パイプ

〔1978年 47歳〕
誇りと偏見
人間はどうでもいい
悲しき湿原
わたしの好きなジョーク
御存知かな?
開いたままのシャッター
私の文章修業
閃光の英知
日本脱出の夢
終りの始め
若き日に旅をせずば……
眼と頭と心――広告制作
しどろもどろの細道
冠婚葬祭――初仕事
藪の中の獣と闇
絶対の探究者――大阪人
病んだ花――武田君の一コマ
始源の視界
憂患ノ始マリ
同化と異化
アマゾン河のアッパッパ
メリー・ウィドウの集い
瞬間の大河
読むための漱石――「漱石全集」推薦文
碩学、至芸す
窓を見ながら……
湘南に住んで
イヒヒヒヒ……
「汗に似ている」――金銭

〔1979年 48歳〕
私のとっておきジョーク
寝正月の快楽
ヘディン
国産の傑作
深夜の電話
買った読んだ憧れた
海辺で
苦しみなき死
ハリ学序説
ああ筆蹟
ある日の散歩
名品には、名工の苦闘がある
つつましやかさの随所に深淵がある――陳若曦『北京のひとり者』
『世界カタコト辞典』まえがき
一問一答
一本の針
大阪人気質
銘品さがし
週刊新潮掲示板
混沌のメア・クルパ――『歩く影たち』
『そっと吐息を』――『カラー版釣魚大全』
釣りの心
「イワナ・アヤメ・アユ」に序す――桜井淳史著『イワナ・ヤマメ・アユ 清流に躍る』推薦文
ちょっと一服――あとがきにかえて
時の技――受賞のことば(第六回川端康成文学賞)『玉、砕ける』)
ファクト・ファインディング
衣食足りて文学は忘れられた!?
流行はパリより僕が早い――ウトフィールドの服は僕にまかせてほしい――この男の装い
女というのは、気紛れで、ファンタスティックで……
二度死んだ男――わが友秋元啓
タバコ
私の近況 その2
彼、死の床に横たわりて
旅は男の船であり、港である
いつまで?
序にかえて(『言葉の落葉』)
手応えのある全集企画――「北海道文学全集」推薦文

〔1980年 49歳〕
日本旅行者賞――不満がある
残念ナガラ…――第82回芥川賞選評
河は人類の母であり父である
秋元啓一君
文明の旅、自然の旅
沖の歓声
風がよく通っている――若林美智子著『最後のマヤ民族』推薦文
新鮮な異物――醍醐麻沙夫『その窓から何が見えるか』
底深い単純をこそ
肝のない男の呟き
ヒキガエルの目

〔人物評〕
惜しむ――追悼・高橋和巳
才覚の人 西鶴
その頃の島尾敏雄――島の相聞歌
国民葬
青山は、どこ?――追悼・きだ・みのる
転生はあったのか?――J・P・サルトル様
某日の点描
狼疾者、愁殺す
薄暮、道暗くて…
男の顔
谷沢永一のこと
一個の完璧な無駄――追悼・三島由紀夫
自然への希求
悼む――池島信平
醒めきった情熱者 西鶴
稀有な人――広津和郎
渡辺一夫先生と玩物喪志
伝記のスリル――ゴヤの場合
氷の焔の文学――「エトランジェの文学」推薦文
漱石の明暗の全域を――「漱石全集」推薦文
ゴヤが夜ふけに見た
バート・ランカスター 私の好きな作品、男優、女優
満足を拒んだ作家
合掌
のけぞり笑って悲傷に沈む――オーソン・ウェルズ『フェイク』
小川忠彦さんの魔術――『フランス料理スペシャリテ』
阿川弘之氏の優雅
推薦理由――谷沢栄一『完本紙つぶて』

〔某所より〕
某日、某所より 1
某日、某所より 2
某日、某所より 3
某日、某所より 4
某日、某所より 5
某日、某所より 6

〔選評〕
至難中の至難の作業――第2回大宅壮一賞選評
抜群の迫力――第1回大宅壮一賞選評
拍手を送ります――第3回大宅壮一選評
透明と気魄――第4回大宅壮一選評
まずは、おめでとう――第37回文學界新人賞選評
腰巻とおつまみ――第1回日本腰巻文学大賞選評
欲しい鮮烈な閃き――第36回文學界新人賞選評
若い純血を――第5回大宅壮一賞選評
半熟、半煮え――第38回文學界新人賞選評
どこを切ってもついに円周――第6回新潮新人賞選評
増殖力を買う――第39回文學界新人賞選評
一貫したハンターの眼――第1回野生時代新人文学賞選評
サーバーからの伝言――第3回日本腰巻文学大賞選評
恐るべき老女――第6回大宅壮一賞選評
動機、静機――第40回文學界新人賞選評
『浮遊』に一点張り――第7回新潮新人賞選評
差は顔一つだ――第41回文學界新人賞選評
「止メの一撃」を――第8回大宅壮一賞選評
万華鏡の文学――池田満寿夫著『エーゲ海に捧ぐ』推薦文
鮮烈の一言半句――第9回新潮新人賞選評
にがい成熟――第44回文學界新人賞選評
かろみを評価する
あっぱれな独立人――第9回大宅壮一賞選評
どないするねん、いうことですか――芥川賞選考委員
こういうキャプションをつければ――第4回日本腰巻文学大賞選評
花はどこへいった?――第10回新潮新人賞選評
器用さはあるが才能がない――第79回芥川賞選評
憎めない"文質"
ひと目見たとき――第7回日本腰巻文学大賞選評
該当作なし――第80回芥川賞選評
こういう試験紙でためしてみたら――「新いろは」選評
野性時代新人文学賞――一致の雰囲気で
あざやかな才筆――第7回大宅壮一賞選評
鮮烈の一言半句――第43回文學界新人賞選評
"文品"について――第10回大宅壮一賞選評
女の時代――第11回新潮新人賞選評
止メの一撃を――第81回芥川賞選評
粒ぞろいの力作――第11回大宅壮一賞選評
獲得と喪失――第12回日本文学大賞選評
あと一歩の処置――第83回芥川賞選評

〔解説/書評〕
「東京裁判(上・下)」――児島 襄
解説
権力と作家――ジョージ・オーウェル
奇抜な黄金計画の数々――中村 浩『糞尿履博士世界を行く』
「波止場日記」エリック・ホッファー/田中 淳訳
「草の中の伝記」周 はじめ
爽やかな解毒剤――トーマス・マン
四十にして……
屋根裏の哲学者とジン――埴谷雄高
『新雑誌秘辛』『人非人伝』金子光晴
『自然と山と』今西錦司
書く・破る
腐る
帰りなん、いざ
クジラを拾う話
祈りなき大地の痛苦――ゴヤ
消えた戦争・続いている戦争
焼跡闇市の唄
書きおろしはいい
小松左京『地球になった男』
解説
「愛の讃歌」シモーヌ・ベルト/三輪秀彦訳
24金の率直――オーウェル瞥見
チャプリンとヒトラーはどちらが勝ったか
「今西錦司全集」を推す
エピキュリアンの悲しみ――堀田善衛
豊満の輝き――『あなたのフランス料理』
一口の珍味――アート・バッグウォルド『誰がコロンブスを発見したか』推薦文

〔あとがき/頁の背後〕
後期(『夏の闇』)
編集後談1
編集後談2
編集後談3
編集後談4
編集後談5
編集後談6
頁の背後――『開高 健 全作品』第1回配本/小説2
頁の背後――『開高 健 全作品』第2回配本/小説3
頁の背後――『開高 健 全作品』第3回配本/小説4
頁の背後――『開高 健 全作品』第4回配本/小説8
頁の背後――『開高 健 全作品』第5回配本/小説9
頁の背後――『開高 健 全作品』第6回配本/小説6
頁の背後――『開高 健 全作品』第7回配本/小説5
頁の背後――『開高 健 全作品』第8回配本/小説7
頁の背後――『開高 健 全作品』第9回配本/小説1
頁の背後――『開高 健 全作品』第10回配本/エッセイ2
頁の背後――『開高 健 全作品』第11回配本/エッセイ1
頁の背後――『開高 健 全作品』第12回配本/エッセイ3
『眼と皮膚の記憶』あとがき
『青い月曜日』あとがき
編集後記1――『面白半分』
編集後記2――『面白半分』
あとがき(『開高 健の前略対談』)
編集後記3――『面白半分』
編集後記4――『面白半分』
編集後記5――『面白半分』
編集後記6――『面白半分』
頁の背後――『開高 健 全ノンフィクション 孔雀の舌』
頁の背後――『開高 健 全ノンフィクション 叫びと囁き』
頁の背後――『開高 健 全ノンフィクション 河は眠らない』
頁の背後――『開高 健 全ノンフィクション 路上にて』
頁の背後――『開高 健 全ノンフィクション 言葉ある嚝野』
限定特装版『流亡記』あとがき
後記(『白昼の白想』)
あとがき(『食後の花束』)

(付録1・写真)
手ートレート5 開高 健
表紙の筆蹟

(付録2・文)
鮮烈の一言半句
四畳半の森羅万象