虫の文学誌

虫の文学誌

奥本大三郎

本体3330円 + 税

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内容紹介

昆虫文学を通して見えてくる人間の姿。

「蚊帳やめてわずかな手間のその楽さ」
「蠅は逃げたのに静かに手を開き」
 これらの川柳は、昭和を生きた方なら実感をともなって理解できるでしょう。人間はつい最近まで昆虫とともに暮らし、その美しさに感動したり生態に驚いたり、またカやシラミなどに悩まされてきました。
 しかし都市化が進んだ現代日本では、虫を生活から排除し、いても気づかない存在になりました。
 まず本書は、古今東西の人間と昆虫との長いつきあいを、文学を通して確認します。
 エピソードのひとつを紹介すると、中国の古典『詩経』に、ハチはイモムシを狩って自分の子どもにすると書かれています。日本では「我に似よ、我に似よ(似我似我)」と聴きなし、その虫をジガバチと呼びますが、実際はイモムシを麻痺させて幼虫の餌にするのです。このような誤りが東アジアでは数千年も信じられ続けたのはなぜか、そこに筆者は「人間」の生態を見ます。中国の官吏登用試験である科挙では、先哲の書いたことを決して疑ってはいけなかった、その影響と考えます。
 中国や日本、西欧の古典から、現代文学まで渉猟し、虫に関わる箇所を抜き出し、人間とは何かを考察するエッセイです。

次回配信の予定

2024 4/22 月曜日
  • 名探偵コナン学習まんが「ニュース探偵コナン」 6~風の塔の陰謀~/青山剛昌、太田勝、窪田一裕

2024 4/23 火曜日
  • 小学館版 学習まんが人物館 エリザベス2世/今井康絵、日笠由紀、多賀幹子

2024 4/24 水曜日
  • いてもたっても/たけがみたえ
  • 俺、つしま 4/おぷうのきょうだい
  • ドラえもん探究ワールド 水族館のなぞ/藤子・F・不二雄
  • 四代目市川左團次 その軌跡/四代目市川左團次

2024 4/25 木曜日
  • 「神回答」大全 ~人生のピンチを乗り切る著名人の最強アンサー100~/真山知幸
  • ニュースのあとがき/大越健介

2024 4/26 金曜日
  • それいゆ文庫 Naked!!!! ~イケメンアイドルグループでセンター張ってましたが、男性ストリッパーになりました~/遠坂カナレ、うすくち
  • 小学館ジュニア文庫 わさびちゃんとひまわりの季節/たざわりいこ、わさびちゃん
  • 庄野潤三電子全集 第8巻 1975~1978年「ガンビアの春」ほか/庄野潤三
  • 増補新版 ウイスキー検定公式テキスト/土屋守
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