ミニシアターの六人

ミニシアターの六人

小野寺史宜

本体750円 + 税

読む

内容紹介

上映最終日前日、午後四時五十分の回の奇跡。

銀座のミニシアターで、二年前に亡くなった末永静男監督の追悼上映が行われている。二十一年前に公開された『夜、街の隙間』、上映は一週間だけ。最終日前日、午後四時五十分の回。天気は雨、観客は六人だった。
この映画館で働いていた三輪善乃は、公開当時にチケット売場の窓口にいた。山下春子にとっては、大学の同級生と成り行きで観に行った作品だ。自主映画を撮っていた安尾昇治は、末永のデビュー作でその才能を目の当たりにし、道を諦めた過去がある。沢田英和は、この作品に元恋人との苦い思い出があった。誕生日デートのはずだった川越小夏は、一人でスクリーンを眺めている。映画監督を目指す本木洋央は、生物学上の父親が撮った作品を観に来ていた……。
観客たちの人生と、『夜、街の隙間』のストーリーを行き来しながら、出会いとすれ違い、別れを繰り返す日々の中にある奇跡を鮮やかに描く。
『ひと』『まち』『いえ』の著者が、銀座という街とミニシアター、そこに集う人々、そして映画への愛を描き切った渾身の人生讃歌。

限られた人生の中で「映画」と出会えた幸福を、この小説はあらためて教えてくれた。
──脚本家・向井康介さん(解説より)

※この作品は過去に単行本として配信されていた『ミニシアターの六人』 の文庫版となります。

同じジャンルの書籍から探す

砂の交渉 日米合弁 金脈 The OILSHOCK! 咎人の刻印 ダイブ・トゥ・スカイハイ 小説・震災後 おたみ海舟 恋仲 山口瞳 電子全集12 1966〜1967年『結婚しません』 立原正秋 電子全集25 『人生について エッセイV』 鉄道リドル 〜いすみ鉄道で妖精の森に迷い込む〜 エアー3.0 三浦綾子 電子全集 明日をうたう―命ある限り 鴨川食堂もてなし 記念試合 ボニン浄土 三浦綾子 電子全集 千利休とその妻たち(上) 太陽と月 〜ジュニアユース編〜 月とアマリリス

次回配信の予定

2025 11/26 水曜日
  • 小学館版 新学習まんが人物館 平賀源内/岩田やすてる
  • 新装版 続・森崎書店の日々/八木沢里志
  • 世界一のワルい子ゴードン/アレックス・ラティマー、中井はるの
  • 平原のモーセ/双雪濤、大久保洋子
  • ミステリ作家、母になる/辻堂ゆめ

2025 11/27 木曜日
  • 医師しか知らない 死の直前の後悔(小学館新書)/和田秀樹
  • 危機管理の日本史(小学館新書)/島崎晋
  • 箱根駅伝“最強ランナー”大塚正美伝説/飯倉章
  • ポケモン サイエンスブック でんき ~光る、しびれる、つながる!電気のパワーにせまれ!~/岩崎孝之
  • ポケモン サイエンスブック みず・こおり ~流れる、こおる、消える!? 水の不思議を探れ!~/神田学

2025 11/28 金曜日
  • 学年誌 ウルトラふろく大全/秋山哲茂、円谷プロダクション
  • 現代ユウモア全集 13巻 『涙の値打』 田中比左良/田中比左良
  • 週刊ポストGOLD 薬の危ない副作用「大事典」
  • 辻邦生電子全集 3巻 後期長篇小説(ロマン)『嵯峨野明月記』『西行花伝』ほか/辻邦生
  • 百歳の景色見たいと母は言い/市毛良枝
  • ゆきんこのレストラン/ながしまひろみ
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/