安積裕三(あさかゆうぞう)、32歳。K県警M署捜査課の冴えない刑事だ。元県警本部長の娘の建築デザイナーと結婚したが、東京への通勤が大変と、3歳の娘を連れ実家に戻って3年。所轄(しょかつ)ではバイク使用のひったくり事件が多発。被害者の1人が死亡した。加えて、磐井(いわい)係長が目をかけていた分署の小林巡査が、弟の双子を虐待(ぎゃくたい)したと自首、双子は入院。磐井に内偵(ないてい)を頼まれた安積の前に、分署に派遣された若き警部補(ほ)・祁内(きない)が現れた。取調べを行った安積だが、小林に罪人の雰囲気(ふんいき)はなく、カメラ撮影を含む性的虐待の供述で何かを匂(にお)わせる。その後祁内は、相棒として不思議な力で安積を導いてゆく。心の襞(ひだ)を情趣(じょうしゅ)豊かに描く祁内の物語、感動の最終章!!
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