中上健次 電子全集1 『紀州熊野サーガ1 竹原秋幸三部作』
中上健次
本体1946円 + 税
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内容紹介
熊野の風土と溶け合い、肉体労働に至福の時を過ごす「路地」の私生児・竹原秋幸を主人公とする『岬』、『枯木灘』、『地の果て 至上の時』の三部作。その幕開き『岬』で、戦後生まれの作家として最初の芥川賞作家となった中上健次は、そこに停滞することなく、織田信長に反旗を翻した一向宗団の頭目・浜村孫一の伝説を携えて「路地」に流れ着いた秋幸の実父・浜村龍造を『枯木灘』で造型する。成り上がり者のこの男の視線を強く意識しながら、再婚した母と別宅で暮らす秋幸は、血を分けた妹との近親相姦を実父に告白、予期に反して鷹揚にそれを受け流す龍造にはぐらかされた彼は、やがてその後継と目される異母弟の殺害に及ぶ。『覇王の七日』は、この息子を失った龍造が、失意のうちに自宅の一室に引きこもった、『枯木灘』の後日譚。『地の果て 至上の時』に至り、出獄の後に龍造に接近し父殺しの機会を窺う秋幸に対し、龍造は義父・実母らのいる実家に寄り付かない実子を庇護するうちに、二人は敵意と親密さの入り交じった特異な父子関係を築いてゆく。やがて不意打ちのようにやって来る龍造の自殺。秋幸は最早、再開発の波にさらされた「路地」に踏みとどまるべき理由を失っていた。
秋幸三部作は、われわれの文学の「現在」を規定し、「未来」を画定し、「過去」を裁定する格好のテクストとして、いま、ここにある。
また特別寄稿として、長女・紀の「回想録 家族の道端」(1)、「編集担当者だけが知っている中上健次」(1)を掲載。
付録:「中上健次写真館」(1)、生原稿や構想メモ、紀州サーガ登場人物関係図などの「特別資料」(1)
【ご注意】※立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。
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