中上健次 電子全集6 『戯曲・シナリオ・小説集』
中上健次
本体1946円 + 税
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内容紹介
小説『火まつり』は、柳町光男監督、北大路欣也、太地喜和子出演の映画『火まつり』のノベライズ版。中上は一九八〇年に三重県熊野市二木島町で、猟銃により一族七人を殺し自殺を図った男をモデルにして『火まつり』の主人公を造型した。作家はこの奇怪な衝動殺人の背景に、地下水族館の誘致問題で波立つ過疎の漁村という条件を設定、そこに街から帰ってきた一人の女によって一変する村の空気という要素を加えた。
『日輪の翼』は「路地」の再開発によって、居住地を追われたオバたちが若衆らの改造した大型冷凍トレーラーの荷台に乗せられ、伊勢神宮を皮切りに北は出羽三山、恐山まで聖地巡礼を行いながら、最終目的地である皇居で清掃奉仕に従事する展開。だがどうしたことか、オバらはそこで忽然と姿を消すのだ……。一方、『かなかぬち』は、一九九六年和歌山県の本宮大社旧社地など数カ所で実演された野外劇の脚本。楠木正成と噂される盗賊の首領で、全身が鉄の肌に変身する「かなかぬち」を、父の仇として追跡する姉・弟の物語。この仇に寄り添う女が、略奪された彼らの母であることが判明し、ドラマは大がかりな悲劇の様相を呈する。
特別寄稿として、長女・紀の回想録「家族の道端」(6)、現代作家が語る「中上文学の神髄を語る」(3)青山真治を掲載。
付録:生原稿や原作映画シナリオの他、『日輪の翼』創作ノート等を収録した「特別資料」(5)、お燈まつりや舞台「かなかぬち」でスナップ写真からなる「中上健次 写真館(4)」を収録。
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※この作品にはカラー写真が含まれます。
次回配信の予定
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2025 |
7/1 |
火曜日 |
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- sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
- みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ
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2025 |
7/3 |
木曜日 |
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- ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄
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2025 |
7/4 |
金曜日 |
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- 雨利終活写真館/芦沢央
- 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
- 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
- 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
- 新・教場/長岡弘樹
- 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
- 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
- 前の家族/青山七恵
- 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
- 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
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