中上健次 電子全集20『全対話集 II』

中上健次 電子全集20『全対話集 II』

中上健次

本体1946円 + 税

読む

内容紹介

数多くの対談をこなした作家・中上健次。文学者、女優、アーティスト、音楽家……、96の“危険”な対談&座談を完全収録。

1980年までに編年体の「全対話」を2冊刊行した中上健次は、数多くの対談をこなした作家として知られ、徹底的に時代と相渉る作家の試行錯誤の跡そのものであった。
文学者だけではなく、ある時は女優と、ある時はアーティストと、またある時は音楽家と作家は飽くことなく語り続けた。そこには、外交辞令のかけらもない。
中上的な愛嬌とサービス精神に対話者は瞬く間に打ち解け、中上の発するオーラの圏内に引き込まれてしまう。それは、石原慎太郎だろうと、蓮實重彦だろうと同じである。
80年代文学論から風土論、安吾論、セリーヌ論まで、中上の射程はどこまでも延びてゆく。黒田征太郎を相手に、「俺がいちばん危険だ」と語るこの物騒な作家は、だが誰よりもデリケートな感性を、そこかしこで披瀝もしている。高橋三千綱に対して「お前の小説を読んでると、こいつはやっぱり戦争がほしいんだなっていう感じがする」と語るとき、彼は「戦争を知らない子供たち」の一人として、その世代意識の死角を鋭く突いていたのだ。
だから、放たれた矢が自身に返って来ることを作家が意識しなかったはずはなかった。やはりどこまでも中上は、危険な男なのである。

【ご注意】※お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。

同じジャンルの書籍から探す

月のスープのつくりかた P+D BOOKS 若い詩人の肖像 沢彦(上) それいゆ文庫 異世界とりかえばや 王女と地味子2 地味子の入れ替わりも突然に 〜地味子、推し活に目覚める〜 ちえもん 忍びの滋賀〜いつも京都の日陰で〜(小学館新書) 声をあげて 地球どこでも不思議旅 立原正秋 電子全集11 『剣と花 紅葉の鎌倉へ』 弟は僕のヒーロー 栗本薫・中島梓傑作電子全集7  [朝日のあたる家] カフェー小品集 あぶない刑事 9 夢幻∞シリーズ 百夜・百鬼夜行帖35 四十二人の侠客 それいゆ文庫 秘密。そして、それから サラバ! 下

次回配信の予定

2025 9/25 木曜日
  • 相撲バイリンガルガイド ~Bilingual Guide to Japan SUMO~/谷口公逸

2025 9/26 金曜日
  • 小学館ジュニア文庫 真・侍伝 YAIBA 3/江橋よしのり、青山剛昌
  • 小学館ジュニア文庫 ヤミーのハピ*やみ洋菓子店 願いが叶うスイーツ、おかわりどうぞ!/やすいやくし、mokaffe
  • 夫が「家で死ぬ」と決めた日 ~すい臓がんで「余命6か月」の夫を自宅で看取るまで~/倉田真由美
  • 現代ユウモア全集 11巻『らく我記』 高田義一郞/高田義一郎
  • 週刊ポストGOLD 性を学び、高め、楽しむ/週刊ポスト編集部
  • 辻邦生電子全集 1巻 『初期長篇小説(ロマン) 「背教者ユリアヌス」ほか』/辻邦生
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/