中上健次 電子全集14『ジャズと演歌と都はるみ』
中上健次
本体1946円 + 税
読む
内容紹介
「浪花節とクラシックの奇跡的な綜合がジャズだ」と語る中上の音楽観とジャズへの思い、“友”都はるみとの交友を描く。
『天の歌 小説 都はるみ』は、現代の歌姫に捧げられた半生記的実名小説。中上健次と都はるみは、作家と歌手という仕切りを越えて人間として親密な友愛を育んだ。中上は「普通のおばさん」に戻りたいと芸能界を去った都はるみの、歌手復活の影のプロデュ−サーでもあった。文学と芸能が上下の関係にないように、中上に浪花節(なにわぶし)とクラシックも横並びにある音楽ジャンルであり、一方が大衆向けの俗謡で、他方が高尚な西洋音楽なのではなかった。上京後、ジャズにのめり込むようになったのは、そこに二つの音楽ジャンルの綜合が奇跡的に実現されているように思われたからだと、そのユニークな発見の経緯を語っている。バッハのブランデンブルク協奏曲を聴きながら、代表作『枯木灘』を書いたという中上は、芸能、文化から政治、経済まで縦のヒエラルキーを横に倒すことで、ラディカルな価値転倒を試みた。都はるみとは、そうした方法意識を実践した作家が出会った同時代の貴重な「タレント」だったのである。
『ジャズと爆弾』の対談相手・村上龍は、六歳下の芥川賞作家。中上の切り開いた、「戦後文学」の突破口を彼は別の方法で押し広げたと言えるだろう。
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。
次回配信の予定
 |
2025 |
7/1 |
火曜日 |
 |
- sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
- みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ
 |
2025 |
7/3 |
木曜日 |
 |
- ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄
 |
2025 |
7/4 |
金曜日 |
 |
- 雨利終活写真館/芦沢央
- 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
- 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
- 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
- 新・教場/長岡弘樹
- 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
- 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
- 前の家族/青山七恵
- 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
- 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/