立原正秋 電子全集22 『短編集Ⅳ 雪の朝』
立原正秋
本体1800円 + 税
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内容紹介
数少ない歴史小説『雪の朝』『橋の上』を始めとして、立原晩年の作品を中心に傑作短篇15篇を収録。
『雪の朝』は、立原作品には異色の史実に材をとった作品で、桜田門外にて暗殺される大老・井伊直弼の心の内面に立ち入った小品。若き日に「たか女」を通じて体得した直弼のエロスの情念が、晩年の死の瞑想と結びつき、「死とエロス」が雪の朝の終幕で昇華するのだった。
『橋の上』は新撰組隊員の永倉新八が、両国橋の上で、かつての仲間で今は官軍にいる鈴木三樹三郎に出会った時に、剣の実力で劣る相手に何故か「斬られる」と感じてしまう……。敗者となった新八の心理の微妙な変化を描いた作品である。
また、『交喙の嘴』は、すれ違ってばかりの男女が、ようやく互いの本当の気持ちに気がついて新たな一歩踏み出そうとしていく、立原には珍しいハッピーエンドで終わる小品で、「女性セブン」昭和43年1月号に掲載された後、単行本には収録されなかった貴重な作品でもある。
その他、台風の雨漏りが心配で昇った屋根裏から落ちて大怪我をした実体験を元に描いた作品『吾亦紅』のほか、『荻野村にて』、『山椒の木のある家』、『埋火』、『一夜の宿』等、哀愁に満ちた佳作短篇15篇が収録されている。
付録として、長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 二十二」、妻・光代が夫との日々を回想する「追想---夫 立原正秋」(後篇)など関連エッセイ4作を収録。
※この作品にはカラー写真が含まれます。
次回配信の予定
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2025 |
7/1 |
火曜日 |
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- sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
- みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ
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2025 |
7/3 |
木曜日 |
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- ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄
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2025 |
7/4 |
金曜日 |
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- 雨利終活写真館/芦沢央
- 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
- 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
- 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
- 新・教場/長岡弘樹
- 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
- 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
- 前の家族/青山七恵
- 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
- 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
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