辻邦生電子全集 3巻 後期長篇小説(ロマン)『嵯峨野明月記』『西行花伝』ほか

辻邦生電子全集 3巻 後期長篇小説(ロマン)『嵯峨野明月記』『西行花伝』ほか

辻邦生

本体3000円 + 税

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内容紹介

“美”に生きる日本の人々を描いた長篇『西行花伝』『嵯峨野明月記』を中心に、関連エッセイ、談話等33篇を収録。

“美”に生きる日本の人々を描いた長篇『西行花伝』『嵯峨野明月記』『江戸切絵図貼交屏風』と『式子内親王集・建礼門院右京大夫集』の現代語訳を中心に、関連エッセイ、談話等33篇を収録。上記4作品はいずれも「小説=ロマン」という形式の中で、回想的な「語り」を通して、過去と現在、生と死、美の終焉と再生が交錯する精神的空間を立ち上げている。
『西行花伝』は、「新潮」1991年1月号から1993年6月号まで全24回にわたって連載された長篇小説で、第31回谷崎潤一郎賞を受賞した。平安時代末期の歌人・西行の生涯を彼自身の内面や周囲の人物たちの視点から壮大に描き出した歴史小説で、同時に人間の愛や苦悩、芸術に生きることの意味を問いかける辻の文学観の静かにして熱い到達点ともいえる作品である。
『嵯峨野明月記』は、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)・俵屋宗達(たわらやそうたつ)・角倉素庵(すみのくらそあん)という三人の芸術家が交差する、戦国時代から徳川時代の初期を描きながら、辻自身の日本文化との和解へと至る精神の軌跡も内包した作品。
『江戸切絵図貼交屏風』は、武士の身分を捨てた浮世絵師・歌川貞芳を主人公に、江戸の人情や風景、芸術を語る短編集。「語り」の舞台は江戸の風景を地図と身体、記憶と風俗の交錯によって創作されている。
『式子内親王集』『建礼門院右京大夫集』の現代語訳は、創作と並行して行われたもう一つの「語り」のかたちであり、原文の詩情を現代語に再現しようとする繊細な試みは、単なる翻訳ではなく、古典に対する敬意と創作的再解釈が静かに共存した詩的感興の再創造としての営みでもある。さらに「江戸の匂い」「時間の地平のなかの西行」等の関連エッセイ、談話等33篇を録している。
解説は美術史家で学習院大学名誉教授・小林忠氏が担当。付録として『嵯峨野明月記』創作ノート、『西行花伝』自筆原稿革装本等を収録。

※この作品はカラーが含まれます。

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