中上健次 電子全集18『未完の中上ワールド——開かれた終焉へ』
中上健次
本体1946円 + 税
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内容紹介
中上文学の終焉。“運命の男女”の愛を描き映画化もされた『軽蔑』、アジアへと増幅する長大な未完作『異族』を収録。
『軽蔑』は完結した中上最後の小説。死の前月(1992年7月)に刊行され、2011年廣木隆一監督、高良健吾、鈴木杏の共演で映画化された。風俗店の踊り子・真知子と地方の資産家の息子で暴走族上がりの放蕩児カズさん。「これから高飛びだぜ」の一言で運命の扉を開く二人だが、カズの背負い込んだギャンブルによる多額の借金で田舎での暮らしは破綻、「男と女、五分と五分」の関係はカズの死であっけなく終幕を迎える。『鳳仙花』以来の二度目の新聞連載小説だった。
『異族』は著者にとって最長の作品、残り百枚足らずのところで完成を見なかった。「路地」に生を受けたタツヤ、在日韓国人二世のシム、アイヌモシリのウタリなど胸に青アザ(旧満州国の地図に擬せられる)を持つ複数の登場人物が、右翼の大物に導かれ、満州国再興のミッションを携えて、東京−沖縄(石垣島)−台湾−フィリピン(ダバオ)と転々とアジアの南に舞台を移しながら物語を増殖させる……。
なお、『青い朝顔』はフランスの出版社の依頼で書いた短篇で、作家の死後間もなくして発見された。
【ご注意】※お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。
次回配信の予定
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2025 |
7/1 |
火曜日 |
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- sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
- みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ
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2025 |
7/3 |
木曜日 |
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- ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄
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2025 |
7/4 |
金曜日 |
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- 雨利終活写真館/芦沢央
- 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
- 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
- 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
- 新・教場/長岡弘樹
- 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
- 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
- 前の家族/青山七恵
- 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
- 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
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