長編『エイヴォン記』『懐かしきオハイオ』『鉛筆印のトレーナー』『さくらんぼジャム』『文学交友録』。1988年から1994年に発表された5冊を初出順に収録。
1985年11月、64歳の庄野は脳内出血という大病にかかる。その経緯は『世をへだてて』(第9巻収録)に詳しいが、大病を経た庄野の新たな歩みは、入院中に生まれた、初めての女の子の孫(フーちゃん)への深い愛情のまなざしにより、晩年の作風が形づくられていく。
「満二歳を迎えたばかり」の女の子として『エイヴォン記』第二章に初登場したフーちゃんは、続く『鉛筆印のトレーナー』で幼稚園児、最終巻の『さくらんぼジャム』では幼稚園を卒園し小学生となっていく。これら「フーちゃん三部作」は孫娘の成長と庄野夫妻の愛情がたっぷり込められ、庄野文学を代表するシリーズ作品群となった。
加えて“ガンビアもの”の集大成となった『懐かしきオハイオ』と、付き合いのあった文人たちとの交友を描き、庄野自身の文学自叙伝でもある『文学交友録』も収録する。
解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。
付録として「さくらんぼジャム」「文学交友録」各連載第1回 生原稿冒頭等を収録。
※この作品は一部カラーが含まれます。
2024 | 11/20 | 水曜日 |
2024 | 11/22 | 金曜日 |
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