鯨鯢の鰓にかく 〜商業捕鯨 再起への航跡〜

鯨鯢の鰓にかく 〜商業捕鯨 再起への航跡〜

山川徹

本体1620円 + 税

読む

内容紹介

絶体絶命でも捕鯨を続ける男たちの群像。

 反捕鯨団体の過激な妨害活動、国際社会からの批判——日本の捕鯨は、幾度も障壁にぶつかってきた。
 シー・シェパードが妨害を過激化させた2000年代後半。著者は調査捕鯨船に同行取材し、若手船員たちの情熱や葛藤を目の当たりにする。

 しかし、日本が調査捕鯨で積み重ねたデータは、国際社会では認められなかった。2019年、日本はIWC(国際捕鯨委員会)を脱退し、200海里内での「商業捕鯨」に舵を切る。それは同時に、かつて船員が奮闘した「南極海」「北西太平洋」での捕鯨が終焉することを意味していた。

 奇しくも2019年に亡くなった「クジラ博士」は、南極海捕鯨の終焉を誰よりも惜しみ、こう言った。
「まさに“けいげいのあぎとにかく”ですね」

 けいげいとは雄クジラと雌クジラ、あぎとは鰓(エラ、アゴ)のこと。クジラに飲み込まれそうになったが、アゴに引っかかって助かった——。そんな絶体絶命な状況のなか、いかにして日本の捕鯨は続いてきたのか?

 およそ15年の時を経て、著者は再び捕鯨船に乗船取材。若手から中堅になった捕鯨船員たちと、「クジラ博士」の歩みを通して、捕鯨業界の「再起への航跡」を辿る。

(底本 2024年9月発行作品)

同じジャンルの書籍から探す

逆説の日本史17 江戸成熟編/アイヌ民族と幕府崩壊の謎 僕らが愛した手塚治虫 3 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記 逆説の日本史 別巻1 ニッポン風土記[西日本編] 明智光秀伝 〜本能寺の変に至る派閥力学〜 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第8巻 日本人はなぜ戦争をしたか 昭和16年夏の敗戦 パラリンピックの楽しみ方〜ルールから知られざる歴史まで〜 EVショック 〜ガラパゴス化する自動車王国ニッポン〜(小学館新書) 「熟議」で日本の教育を変える 〜現役文部科学副大臣の学校改革私論〜 戦争といのちと聖路加国際病院ものがたり スキャンダル 〜墓場まで持っていかない話〜 柔の恩人〜「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界〜 海峡を越えた怪物 〜ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史〜 世界を変えた!スティーブ・ジョブズ 身近な人が「心の病」か迷ったときに読む本 ホーム・メディカ・ブックス 活字のサーカス 下

次回配信の予定

2024 10/16 水曜日
  • 5歳の壁 ~語彙力で手に入れる、一生ものの思考力~/和田秀樹
  • だめになった僕/井上荒野
  • MINECRAFT マインクラフト ゾンビはどこへ消えた?/MOJANG
  • 耳たぷ/福徳秀介
  • 名探偵コナン歴史まんが 世界史探偵コナン・シーズン2-5 知と歴史・正義と欲望の科学者/青山剛昌
  • 名探偵コナン歴史まんが 世界史探偵コナン・シーズン2-6 音と歴史・囚われの号砲/青山剛昌
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/