江戸の少食思想に学ぶ 〜水野南北『修身録』解題〜(小学館新書)

江戸の少食思想に学ぶ 〜水野南北『修身録』解題〜(小学館新書)

若井朝彦

本体960円 + 税

読む

内容紹介

「開運のための少食論」を解説書き下ろし。

高橋源一郎氏推薦「水野南北のメッセージは世界を滅びから救う」

減量のための食事制限でもなく断食健康法でもない。過食・大食をせず、自分の身の程に合った食事の量「腹八分」を守れば、めぐりめぐって「吉」となる──。

江戸時代、そんな“少食・粗食のすすめ”を説いた人物がいる。水野南北──文化文政期に高い人気を誇った観相家だ。その著書『修身録』は、貝原益軒の『養生訓』と並ぶ“食と命の指南書”であり、同書で繰り返し説かれる「食の慎み」と「立身出世」ための少食思想は、過食・飽食の現代にこそ示唆に富む。

「人は天から一生の食を与えられている。これを余計に食べるということは、天に借りを生ずるということだ」
「たとえ天運の人相が悪くとも、当人がその持ち分の食よりも少食で済ませる者は相応の福分を得る」
「本来の天運が良くとも、食を過ごす者であらば、物事に際して障りが出るものだ」
「食あれば命あり。ゆえに少食の者は長寿なのである」
「少しの酒は気の力を増すものだ。血もめぐらせる。しかし多ければいのちを削る」
「立身出世があるかどうか見定めるにはもっとよい方法がある。まず食を減らせ。そしてそれを厳重に定めよ。これを守る者には立身出世があろう」

 水野南北自身も、この「少食」を実践していたという。
「わたしは……生涯にわたって米の飯は食わぬこととし、米の形が残るものならば餅も避け、麦の一合五勺をまったく一日の限りの量とし、大の好物の御酒さえ一日一合と定めた。しかしこれはまったく自分の為ではない。世の人の為に食を減じたのだ」

「節食」は「開運」に通ず──その極意を平易な言葉で解説した全編書き下ろし最新刊。

(底本 2024年2月発売作品)

同じジャンルの書籍から探す

ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜 マンガ家がやってみた「朝5時起きが習慣になる5時間快眠法」 小学館版 学習まんが人物館 高村光太郎・智恵子 学習まんが 少年少女 人物日本の歴史 雪舟 すごい!塩レモン 使いこなしレシピ まろやかさっぱり!ミラクル調味料 この道 〜映画主題歌「この道」(EXILE ATSUSHI)【音源付き】〜 かわいい妊婦の安産レシピ〜Ami's Recipe Book〜 神のデザイン哲学 GOoD DESIGN 人生で残酷なことはドラゴンズに教えられた(小学館新書) 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第3巻 マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一 東大理3にも受かる7つの法則 難関を乗り越える処方箋(小学館101新書) 同僚は宇宙人 〜職場のモヤモヤ一掃マニュアル〜 宇垣美里のコスメ愛 〜BEAUTY BOOK〜 みんなの女性外来9 生理(月経)のトラブルがつらいときの本 週刊ポストsepia 昭和のカリスマ 128の名言 三浦綾子 電子全集 遺された言葉

次回配信の予定

2025 4/28 月曜日
  • 音羽屋三代 ~八代目尾上菊五郎 六代目尾上菊之助襲名記念~/尾上菊五郎、尾上菊之助

2025 5/2 金曜日
  • 王と后 (六) 月が明かすもの/深山くのえ、笹原亜美
  • 太平洋食堂/柳広司
  • 女人京都/酒井順子
  • 覇王の轍/相場英雄
  • 火の龍王は水の妃をご所望です/貴嶋啓、睦月ムンク
  • ふくふく書房でお夜食を/砂川雨路
  • ほどなく、お別れです 思い出の箱/長月天音
  • 南風に乗る/柳広司
  • 若葉荘の暮らし/畑野智美
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/