中上健次 電子全集17『エッセイ集 1980年以降』
中上健次
本体1946円 + 税
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内容紹介
昭和から平成へ・・・作家としての覚悟と決意を語った「もうひとつの国」等、中上の“最後の叫び”が凝縮された1巻。
『時代が終り、時代が始まる』は、昭和の時代のカウントダウンが開始された頃のエッセイ。一九八七年、沖縄国体ソフトボール競技会場で起きた「日の丸焼棄事件」に反応した作家は、時代の潮目を読むアンテナを備えた一人のシャーマンでもあった。
長篇エッセイ「もうひとつの国」は、韓国、バリ島と旅を続ける作家の自作とその風土の解読としても刺激的な内容である。中上健次はここで、和歌山県新宮市の土木建設業者の親族が中心的な役割を果たした、現実の「路地」の解体=再開発を目の当たりにして、作家としての覚悟と決意を語っているのだ。虚構空間としての「路地」は、言うまでもなく「現実の路地」(被差別部落)と深く切り結んでいた。あるいは、ここで語られた「熊野」とは、もとより世界遺産指定以前の、「中心」に回収されることのない熊野である。
『バッファロー・ソルジャー』のタイトルは、ジャマイカのレゲエ歌手ボブ・マーリーの歌から取られている。Buffalow soldier brought to America−−。
終わりなき旅を続ける中上のフットワークは、衰えを知らない。
【ご注意】※お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。
次回配信の予定
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2025 |
7/1 |
火曜日 |
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- sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
- みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ
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2025 |
7/3 |
木曜日 |
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- ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄
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2025 |
7/4 |
金曜日 |
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- 雨利終活写真館/芦沢央
- 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
- 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
- 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
- 新・教場/長岡弘樹
- 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
- 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
- 前の家族/青山七恵
- 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
- 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
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