福永武彦 電子全集2 『小説風土』、ロマンの創造。

福永武彦 電子全集2 『小説風土』、ロマンの創造。

福永武彦

本体2500円 + 税

読む

内容紹介

福永自ら処女作と呼ぶ『小説風土』を初出版から決定版まで全4種を完全収録。対照により筆者苦心の手入れ痕も確認できる。

福永自ら処女作と呼ぶ長篇『小説風土』は、1941年から起筆され、完全版として全貌が発表されるまで16年の歳月を経た作品。
関東大震災と第2次世界大戦という2つの歴史的大事件に挟まれた16年間。世界が激しく揺れ動いたこの時代、日本という風土に生まれ育った画家・桂の思索、苦悩、そして、片時も忘れえなかった昔の恋人・三枝夫人との再会、その愛の悲劇を通して人生の深淵に迫った力作。若き頃より親しく読み込んだ内外の小説の中でも、特に日本の小説に強い不満を抱いていた福永が、「自ら一つの實驗を試み」として書き始めたものであった。

今巻では、紙版の全集では不可能な、電子全集ならではの特徴を生かし、『小説風土』の以下の4種の本文を省略なしに全文完全収録している。しかも、附録として収録した「本文主要異同表」により、初出→省略版→完全版という各版の本文異同から各本文を対照することにより、福永苦心の手入れ痕を確認できる特別な構成となっている。

・雑誌初出文:「方舟」(1948.7-9)と「文學51」(1951.5-9)
・初刊版:第2部全体を省略した通称「省略版」(1952.7)
・完全版:初刊版に第2部を増補した「完全版」(1957.6)
・決定版:1968年刊の当作品を「決定版」と称するが、当電子全集では、最終手入れのある新潮社刊「福永武彦全集 第1巻」(1987.9)本文を「決定版」とする。

その他、付録には、「風土構想ノート」や「直筆手帖1948」より「小説 風土」関連メモなども収録している。

※この作品はカラー写真が含まれます。

同じジャンルの書籍から探す

太平洋の薔薇 上 0マイル GOAT Summer 2025 東京かくりよ公安局 ミエナイ敵 夢幻∞シリーズ ミスティックフロー・オンライン 第5話 スパイラル・ダンスの収束学(4) 九十九神曼荼羅シリーズ コール・ミー・メイビー Call me maybe アカシアの朝 P+D BOOKS 江戸散歩(上) 山口瞳 電子全集26 1993〜1995年『吉行さんのいない銀座なんて』 満天のゴール 船泊まりまで 金子光晴 金花黒薔薇艸紙 三浦綾子 電子全集 愛の鬼才―西村久蔵の歩んだ道 12歳の文学 2015年版 九十九神曼荼羅シリーズ 百夜・百鬼夜行帖7 春な忘れそ ぼくたちと駐在さんの700日戦争25

次回配信の予定

2025 7/1 火曜日
  • sabra第4号(2025年夏)/sabra net 編集部
  • みんながねむったら/安西水丸、安西カオリ

2025 7/3 木曜日
  • ドラえもん科学ワールドspecial 遺伝子のふしぎ/藤子・F・不二雄

2025 7/4 金曜日
  • 雨利終活写真館/芦沢央
  • 逆説の日本史27 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎/井沢元彦
  • 昆虫博士・牧田習の虫とり完全攻略本/牧田習
  • 邪神の花嫁御供 生贄は真実の愛を捧ぐ/田井ノエル、THORES柴本
  • 新・教場/長岡弘樹
  • 空が、赤く、焼けて 原爆で死にゆく子たちとの8日間/奧田貞子
  • 不思議カフェ NEKOMIMI/村山早紀
  • 前の家族/青山七恵
  • 魔女と黒猫 家庭教師をしたら高慢な姫様に懐かれました/宮野美嘉、毛玉呂
  • 笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち/金子ユミ
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/