帰る家もなく

帰る家もなく

与那原恵

本体710円 + 税

読む

内容紹介

今はもういない、大切な人に会いに行く。

〈家族を持たない私に、帰るべき家はない。気ままに転居をくり返してきて、いまも仮住まいをつづけているような気分だ。私に帰る家はないけれど、これから旅する場所はいくらでもある。〉──あとがき

ノンフィクションを書くために、ゆかりのある人や土地をたずねて旅を続けるなかで呼び起こされる過去の記憶や懐かしい人びと──。沖縄にルーツをもつ自身の家族の物語から、近現代史にまつわる論考、台湾・韓国の芸術家をめぐる紀行や、取材・執筆の日常を綴った掌編など、読むほどに旅愁がつのる珠玉のエッセイ集。文庫化にあたって、新たに「証言する木」「帰ってきた王の肖像画」など4編を収録している。

〈私が知る恵姐はいつも人に囲まれていた。特に、彼女を慕う女性は多い。その仲睦まじさは、家庭の相談事や愚痴を長老に聞いてもらいたくて、アジアのどこかの井戸端に女性たちが集まる光景を彷彿させた。[中略]
沖縄という独自のアイデンティティと誇りを持つがゆえに、東京にいても漠然と抱き続ける違和感。けれども、どこにいても逃れられない、彼女の異邦人としてのまなざしは、旅に出ると一転して強力な矛と盾となる。そのゆらぎは、行った先々で、その場所からちょっとはみ出してしまった人を磁石のように引き寄せる。ちょうど、私が引き寄せられたように。〉──解説・星野博美

同じジャンルの書籍から探す

もう時効だから、すべて話そうか 重大事件ここだけの話 世界が感動する日本の「当たり前」(小学館新書) まいにちは、クリスタル! 60年代ポップ少年 Fランク化する大学(小学館新書) 眠れないあなたに おだやかな心をつくる処方箋 ふりかえれば日々良日 甲子園と令和の怪物(小学館新書) 池上彰の世界の見方 アメリカ2 〜超大国の光と陰〜 あなたを変える「気づき」 ママはキミと一緒にオトナになる 杉田 北朝鮮はどんなふうに崩壊するのか(小学館101新書) テレビじゃ言えない(小学館新書) 夫婦の壁(小学館新書) 宇宙食になったサバ缶

次回配信の予定

2025 8/25 月曜日
  • 昭和たばこ図鑑/たばこと塩の博物館

2025 8/26 火曜日
  • 社会は、静かにあなたを「呪う」 ~思考と感情を侵食する“見えない力”の正体~/鈴木祐

2025 8/27 水曜日
  • 東京2025世界陸上 応援MOOK 『GET SET GO』/CanCam編集部
  • ポータブル電源 アウトドア活用パーフェクトガイド/BE-PAL編集部
  • My kitchenhouse ~キッチンハウスでかなえた私の夢~/「リアルキッチン&インテリア」編集部
  • 短歌のガチャポン、もう一回/穂村弘
  • 春の星を一緒に/藤岡陽子

2025 8/29 金曜日
  • 現代ユウモア全集 10巻『當世浮世大学』 大泉黑石/大泉黑石
  • 小学館ジュニア文庫 小説 アニメ 葬送のフリーレン 4/時海結以、山田鐘人、アベツカサ、鈴木智尋
  • 小学館ジュニア文庫 三日後に絶望の世界 星野つむぎの場合/東里胡、なこ
  • 検証 令和の創価学会/八幡和郎
abj

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号6091713号)です。
ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら。https://aebs.or.jp/