1968年以降の『孤立の憂愁の中で』『わが解体』『人間にとって』などに、単行本未収録作品も加えたエッセイ・評論95編を収録。
『孤立の憂愁の中で』(1969年2月刊)、『わが解体』(1971年3月刊)、『自立の思想』(1971年5月刊)、『人間にとって』(1971年8月刊)、『暗黒への出発』(1971年10月刊)を中心に、1968年から1971年に書かれた単行本未収録作品も含めた、エッセイ・評論等を収録した一巻。
学術的考察から、文学・思想評論、作家論、作品論(書評)、身辺雑記のエッセイまで多種多様作品な全95編から構成される。
『孤立の憂愁の中で』は、「直接行動の季節」「闘いの中の私」「孤立の憂愁を甘受す」「極限と日常」などで、そのタイトルが容易ならざる事態を告げる学園闘争のこと、また中国やロシアの革命のこと、作家論等が収録されている。
『わが解体』は著者最後の書であり、「わが解体」、「死者の視野にあるもの」、「内ゲバの論理はこえられるか」等を収録。
京大紛争に関わり、思索・苦悩する生々しいドキュメントで、母校への思想的決別の書でもある。
その他、没後に発売された『暗黒への出発』、雑誌「波」連載の諸篇を纏めた『人間にとって』に、『自立の思想』、単行本未収録作品49編を収録。
解説は、文芸評論家・長澤雅春氏が務め、解題は和己巻の監修者を務める作家・太田代志朗氏が担当。
付録として「わが解体」等の生原稿等を収録する。
※この作品は一部カラー写真が含まれます。
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